外資系の大手製薬会社として知られている会社がMSDです。米国本社ではメルク(メルク・アンド・カンパニー)という名前ですが、メルクという法人名は北米だけであり、日本を含めてその他の地域ではMSDという法人名になっています。

アメリカ、ニュージャージー州に本社を置く世界的な製薬会社であり、革新的な新薬をいくつも創出してきた企業として知られています。

MRとして中途採用の求人へ応募して転職することを考えたとき、MSDは候補の一つに入ります。ただ、求人募集へ応募するときはMSDがどのような分野に強みをもっている企業なのかを知る必要があります。

そこで、MSDの特徴について解説していきます。製薬会社ごとの違いを理解することで、履歴書や面接などをパスして採用されるようになります。

MSDの歴史

企業の特徴を知る効果的な方法は「歴史を知る」ことです。その会社がどのような歴史を歩んできたのかを学べば、製薬会社の強みがみえてきます。

MSDは前述の通りメルクが本体になっています。メルクの日本法人として、かつて万有製薬(ばんゆうせいやく)が存在しました。万有製薬は日本で創業した会社ですが、のちにメルクに買収され、メルクの日本法人として活動していたのです。

そうした中、メルクはかつて存在して大手製薬会社であるシェリング・プラウを買収します。これに伴い、万有製薬とシェリング・プラウを統合してMSDという名称で活動を開始することになりました。

それでは、どのような歴史を歩んできたのかについて米国本社のメルクから確認していきます。

メルク(メルク・アンド・カンパニー)の歴史

1891年、ジョージ・メルクがアメリカでメルクを設立したことから歴史が始まります。

もともとは医薬品・化学品企業の中で最も古い歴史があり、1668年にドイツでフリードリッヒ・ヤコブ・メルクが天使薬局の経営権を取得したことから、ドイツのメルク社が始まります。

ドイツのメルク社は事業拡大のため、1891年に米国メルクを創設しました。このときの1891年がメルク・アンド・カンパニーの始まりだとされているのです。

第一次世界大戦では、ドイツとアメリカは敵対関係にありました。そのため第一次世界大戦中、ドイツのメルク社が保有していた海外の資産は連合国に接収されるようになりました。その結果、アメリカで活動していたメルクは独立した企業として活動することになりました。

ドイツのメルクとアメリカのメルクはよく混同されます。実際、かつては同じ会社でした。しかし、現在では完全に経営が分かれており、両者に関係はありません。

・メルクによる新薬開発

こうして第一次世界大戦を機に医薬品会社として独立した米国メルクですが、研究開発による新薬創出に重点をおくようになりました。

例えば1936年にはビタミンB1の合成・製造に成功します。また、1944年にはメルクと米ラトガース大学の研究員が協力し、抗生物質のストレプトマイシンを発見しました。

さらに、1948年には副腎皮質ホルモン(ステロイド)が臨床応用されます。炎症を強力に抑え、炎症疾患を劇的に改善させる薬を創出したのがメルクです。

また、ワクチンの領域でも大きな貢献をします。世界初のはしかワクチン(麻しんワクチン)をメルクは発売します。また、メルク社の研究員だったモーリス・ハイルマンはおたふくかぜを発症した娘の喉からウイルスを分離させ、おたふくかぜワクチンを開発しました。

小児用ワクチンを開発し、広める役割を果たしたのがメルクです。

メルクは生活習慣病やぜんそく、感染症など数多くの分野で新薬開発を行い、業績を残しています。この中でも、世界的な影響を与えた薬としては、ステロイドやワクチン以外にもHIV治療薬があります。

メルクはHIV治療薬の中でも、世界初のHIVプロテアーゼ阻害剤クリキシバン(一般名:インジナビル)が1996年にFDAの承認を得ました。その後は世界初のインテグラーゼ阻害薬アイセントレス(一般名:ラルテグラビル)を発売するなど、その影響は大きいです。

また、ワクチンの領域でも世界初のがんワクチンとして子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)を発売したのがメルクです。子宮頸がんワクチンのガーダシルが2006年に米国などで発売されました。

同じ2006年、まったく新しい作用機序を有する糖尿病治療薬(DPP-4阻害薬)のジャヌビア(一般名:シタグリプチンリン)を発売します。2014年にはがん免疫療法で知られるキイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)が承認されるなど、画期的新薬の創出を継続しています。

万有製薬の歴史

こうした米国メルクの日本法人として活躍した会社が万有製薬です。万有製薬という名前から分かる通り、もともとは日本企業です。

第一次世界大戦が勃発した翌年の1915年、萬有製薬が誕生しました。当時、医薬品の多くを敵国であるドイツからの輸入に頼っていました。しかし、ドイツからの輸入が途絶えたことから自国で医薬品を作ることが急務でした。

特に梅毒の治療薬であるサルバルサンが求められており、岩垂享は独自のアプローチでサルバルサンの合成に成功しました。そこから萬有製薬を創設し、会社としての歴史が始まりました。

日本に存在する製薬会社の多くは薬問屋や薬品販売業から始まっています。そうした中、医薬品の研究開発を起源にした会社が萬有製薬でした。

※萬有製薬は2000年に社名を万有製薬へと変更します。

1952年には米国メルク社と提携し、萬有製薬は日本で副腎皮質ホルモン剤「コートン錠」を発売します。その後、メルクが開発・創出した新薬を主に日本で発売するようになります。

そうした中、2004年にはメルクの完全子会社となりました。現在では2010年にシェリング・プラウと統合され、MSDという名称になっています。

シェリング・プラウの歴史

アメリカにかつて存在した大手製薬会社がシェリング・プラウです。ドイツのメルクの子会社として米国メルクが発足したのと同じように、元となるシェリング・コーポレーションもドイツの子会社として米国で設立されたのです。

1928年、ドイツのシェーリング・カルバウムAGの子会社としてアメリカにシェリング・コーポレーションが設立されました。

その後、1952年にアメリカのシェリング・コーポレーションは独立します。第二次世界大戦によって、親会社であるシェーリングのもつアメリカ国内での資産が凍結されます。このときの凍結は1952年に解除されましたが、それと同時に独立したのです。

そして1971年、シェリング・プラウはシェリング社とプラウ社の合併によって生まれたのです。

メルクと同じく、シェリング・プラウも新薬開発に大きく貢献しています。

例えば1988年、眠気が起こりにくい抗ヒスタミン薬としてクラリチン(一般名:ロラタジン)をベルギーで発売します。花粉症などのアレルギー症状を抑える薬として、広く活用されています。

また、C型肝炎の治療でも大きな貢献をしています。現在では多くの薬が存在するものの、C型肝炎を治療するとき、当時は「インターフェロン+リバビリン」という薬を併用する治療法が一般的でした。

このとき、レベトール(一般名:リバビリン)を開発した会社がシェリング・プラウです。1998年に米国で初めてレベトールが承認されました。2000年にはインターフェロンの効果が長く持続するペグイントロンを開発し、大きな影響を与えます。

脂質異常症治療薬の開発も行い、小腸からの脂質吸収を抑えるゼチーア(一般名:エゼチミブ)を開発・発売します。2002年に米国やドイツでゼチーアが承認され、世界初の小腸コレステロールトランスポーター阻害剤となりました。

また、シェリング・プラウはメルクと同じくステロイドの分野にも強みをもっており、点鼻薬のナゾネックス(一般名:モメタゾン)や吸入ステロイド剤のアズマネックス(一般名:モメタゾン)なども開発しています。

2007年に、シェリング・プラウはオルガノン社を買収します。オルガノンは婦人科領域に強みをもち、他にも抗うつ薬のレメロン(一般名:ミルタザピン)を開発するなどオルガノンは中枢神経領域でも有力な製品を保有していました。

ただ、2009年にシェリング・プラウはメルクに買収されてしまいました。それに伴い、前述の通り日本では万有製薬と統合されてMSDとなっています。

人々に貢献したメルク

数ある製薬会社の中でも、新薬開発の分野において世界的な評価を受けている会社がメルクです。これまでに革新的な新薬創出を行い、それは現在でも続いています。

かつてメルクはステロイド(副腎皮質ホルモン)の開発に携わりました。ステロイドであるコルチゾンを工業化する段階になり、大量生産を実現させたのがメルクです。これにより、多くのリウマチ患者の痛みを救いました。

また、メルクに勤務していたモーリス・ヒルマンは日本脳炎、インフルエンザ、おたふくかぜ、水痘(水ぼうそう)、風疹など、40種類以上のワクチンを開発しました。予防医学に絶大な影響を与えた人物であり、「20世紀で最も人類の命を救った人」だといわれています。

メルクはノーベル賞受賞者も輩出しています。メルクの研究室に在籍していたウィリアム・キャンベルは寄生虫の駆除に関する研究を行っていました。このとき、寄生虫に効果があったのが日本人である大村智が送ったサンプルでした。

そこから研究開発がスタートし、ノーベル賞受賞の理由となったイベルメクチンが発見されます。イベルメクチンの発見により、大村智と共にウィリアム・キャンベルはノーベル生理学・医学賞を受賞しました。

オンコセルカ症の治療薬としてイベルメクチンが活用されます。主にアフリカで問題になる病気ですが、当然ながらそうした地域の貧しい人々は薬を買うお金がありません。そこで、メルクは薬を無償提供することを決定しました。営利企業として、医薬品の無償提供は前例がないことでした。

また、無償提供するにしても困難なことは多いです。アフリカでは村に病院や薬局があるわけではなく、さらには人々が薬を飲むように指導しなければいけません。そうしてWHOと提携しながら公衆衛生チームを立ち上げて薬の供給を行ったのです。こうした活動もノーベル賞の受賞に影響しています。

MSDでのMRの営業評価

大元がメルクであるため、パイプライン(新薬開発の候補)は多く、たくさんの新薬が出てきます。そのため、MRとしてモチベーション高く維持しながら営業活動することができます。また、大型新薬を取り扱える機会も他社MRに比べて多いです。

さまざまな分野で医薬品を保有し、競合の多い分野で勝負しなければいけないものの、新薬が出る分だけやる気を出して営業できます。

ただ、外資系では珍しく成果主義ではありません。営業成績によってボーナス額が300~400万円以上異なり、ボーナスによって年収が決まる製薬会社があるなか、MSDでは成果に応じたインセンティブが少ないです。

大きな成果を出せなくても、給料を確保できる点については優れています。ただ、成果を出せる人にとっては年収がほとんど変わらないという不満があります。

外資系の製薬会社ではあるが、内資系製薬会社のような雰囲気をもった会社がMSDです。社内体制を頻繁に変え、リストラはあるものの、まったりとした雰囲気が流れ、中には仕事ができずサボっている人もいるという特徴があります。

良くいえば、自分の裁量で仕事を進めることができます。ただ、悪くいえば前述の通りサボりやすく、そうした人が実際に出てきます。

MSDの特色・評判

ワークライフバランスは良く、どちらかというとコンプライアンスが重視されるため接待はないですし、土日の講演なども少なくすることができます。

ただ、若いときから研究会を立ち上げてバリバリ働くという選択肢もあります。優れた製品は非常に多いため、活躍しようと思えばいくらでも活躍できます。ただ、その反対に仕事の量を少なくする(サボる)ことも可能だということです。

有給休暇については、自由に取得できます。基本的に拒否されることはありません。これについては、どの製薬会社のMRであっても基本的に同じです。

女性MRについては、産休や時短勤務などを活用して勤務し続けている人が徐々に増え始めています。ただ、MSDでは女性MRの全体数がまだまだ少ないです。

MSDの主要製品

多くの製品をMSDは保有しています。競合の多い分野がたくさんあるものの、優れた製品を取り扱っているのでMR活動自体は行いやすいです。

それでは、MSDがどのような主要製品を保有しているのかについて確認していきます。

生活習慣病

糖尿病や高血圧、脂質異常症などは多くの製薬会社が参入している激戦区です。こうしたジャンルにMSDは多くの薬を有しています。

・糖尿病治療薬:ジャヌビア(一般名:シツグリプチン)

・糖尿病治療薬:マリゼブ(一般名:マリグリプチン)

糖尿病治療薬の中でも、DPP-4阻害薬と呼ばれる種類の薬が広く活用されています。これまでの糖尿病治療薬は薬の服用によって低血糖の副作用が起こるという問題点がありました。そこで、単剤での使用では低血糖が起こりにくい薬としてDPP-4阻害薬があります。

ジュヌビアは世界初のDPP-4阻害薬であり、1日1回の服用です。また、マリゼブは1週間に1回服用するタイプのDPP-4阻害薬です。

・高血圧治療薬:ニューロタン(一般名:ロサルタン)

高血圧を治療するとき、多くの人に活用される薬としてARB(アンジオテンシン2受容体阻害薬)と呼ばれる医薬品があります。血圧を下げるだけでなく、腎臓や心臓などの臓器保護作用をもつことから、ARBは高血圧治療で広く用いられています。

ニューロタンは世界初のARBであり、多くの国で活用されています。メルクは世界に先駆けて画期的な医薬品の創出を行っていますが、これはARBの分野でも同様です。

・脂質異常症治療薬:リポバス(一般名:シンバスタチン)

血液中にコレステロールなどの脂質が異常に多くなり、動脈硬化のリスクを高める疾患として脂質異常症が知られています。そこでコレステロール値を正すことができれば、動脈硬化による脳梗塞や心筋梗塞などの疾患を予防できます。

リポバスは血液中のコレステロール値を強力に改善させる作用があります。スタチン系薬と呼ばれる種類の薬ですが、スタチン系薬の中でもリポバスは作用が穏やかです。

・脂質異常症治療薬:ゼチーア(一般名:エゼチミブ)

脂質異常症を治療するとき、先ほどのスタチン系薬は「体内でコレステロールが合成される過程」を阻害します。コレステロールの多くは体内で合成されるため、これによって強力にコレステロール値を低下させることができます。

ただ、コレステロールは食事からも摂取されます。そこで、小腸でのコレステロール吸収を阻害することで脂質異常症を改善する薬がゼチーアです。前述の通り、小腸からの脂質吸収を抑えることで脂質異常症を治療する薬としては世界初です。

呼吸器・アレルギー

メルクやシェリング・プラウはステロイドの分野で大きな功績を残していることから、アレルギーの分野にも強みをもっています。

・気管支喘息治療薬:シングレア(一般名:モンテルカスト)

喘息はアレルギー症状の一種であり、ロイコトリエンと呼ばれる物質によって引き起こされます。ロイコトリエンは気管支の周りの筋肉を収縮させることで、空気の通りを悪くさせます。また、気管支に炎症や腫れを引き起こさせます。

そこで、ロイコトリエンの働きを阻害する薬がシングレアです。メルク(MSD)が創出した医薬品の一つがシングレアであり、気管支喘息の治療薬として活用されます。

・点鼻薬:ナゾネックス(一般名:モメタゾン)

・吸入ステロイド剤:アズマネックス(一般名:モメタゾン)

ステロイドは炎症を強力に抑える薬として知られています。内服薬では大きな副作用があるものの、点鼻薬や吸入ステロイドのように鼻や肺・気管支など局所に作用させる場合は副作用が少なく、病気の症状を大きく改善させることができます。

ステロイドを点鼻薬として活用することでアレルギー性鼻炎(花粉症)などによる鼻症状を抑える薬がナゾネックスです。また、吸入薬としてぜんそくを治療する薬がアズマネックスです。

骨代謝

骨がスカスカになる骨粗しょう症に対する薬についてもMSDは保有しています。

・骨粗しょう症治療薬:フォサマック(一般名:アレンドロン酸)

骨がもろくなることで骨折を起こしやすくなる病気が骨粗しょう症です。骨は常に「骨の形成」と「骨の破壊」が繰り返されています。このとき、「骨の破壊」を抑えることができれば、その分だけ骨量を増やすことができます。

骨の破壊を強力に抑える薬としてビスホスホネート製剤(BP製剤)が知られています。フォサマックはビスホスホネート製剤であり、骨の破壊を抑制することで骨粗しょう症を治療します。

中枢神経

脳や脊髄に関わる神経を中枢神経といいます。中枢神経に作用することで、脳が関わる病気を治療することができます。

・抗うつ薬:レメロン(一般名:ミルタザピン)

うつ病では脳内の神経伝達物質に異常が起こっています。神経伝達物質にはやる気・意欲に関わるセロトニンやノルアドレナリンなどが存在し、これらの量が少なくなっています。

そこで、脳内のセロトニンやノルアドレナリンに関わる神経の働きを強めることによって、うつ病の症状を改善させる薬がレメロンです。こうした作用から、レメロンはNaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)と呼ばれています。

・睡眠薬:ベルソムラ(一般名:スボレキサント)

脳の覚醒に関わる物質として、オレキシンと呼ばれる物質が関わっています。オレキシンは「オレキシン受容体」と呼ばれるスイッチに作用することで、脳を覚醒させます。

そこでオレキシン受容体を阻害すれば、脳の覚醒が抑制されます。日中にバリバリ働けるのは、脳が覚醒して起きているからです。こうした脳の覚醒が抑えられると、私たちは眠たくなります。このような作用により、脳機能を抑えることで眠気を促す薬がベルソムラです。

抗がん剤(オンコロジー)

がんによって多くの人が死に至るため、がん治療は人類にとって大きなテーマの一つです。抗がん剤領域をオンコロジーといいますが、MSDは抗がん剤も保有しているのでオンコロジーMRとして活躍することができます。

・がん免疫療法薬:キイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)

がん細胞は常に私たちの体内で生成されています。それにも関わらず、私たちががんを発症しないのは免疫が活躍してがん細胞を駆除しているからです。そのため、免疫の働きを強めることができればがんを治療できます。

がん細胞は「免疫からの攻撃を免れようとする機構」が存在します。そこで、この機構を取り去ることができれば、免疫は正常にがん細胞を認識して破壊することができます。このような考えにより、がんを治療する薬がキイトルーダです。

ワクチン

これまでワクチンの開発によって多くの人の命を救ってきたことから、MSDではワクチンも数多く取り扱っています。

・子宮頸がんワクチン:ガーダシル

子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)によって起こります。そこで、ヒトパピローマウイルスによる感染を防ぐことができれば、結果として子宮頸がんを予防することができます。

厚生労働省から「積極的な接種のお勧めを一時的に中止する」という通達が出るなど、子宮頸がんワクチンは問題のある分野です。ただ、そうした中で安全性や有効性を含めて薬を啓もうしていくのがMRの役割です。

・ロタウイルスワクチン:ロタテック

ほとんどの小児が発症し、下痢などの消化器症状を引き起こす感染症としてロタウイルスがあります。そこで、早めにロタウイルスワクチンを接種することによって、症状を軽減するワクチンがロタウイルスワクチンです。

ロタウイルスワクチンは生まれたばかりの乳児のころから活用していきます。

その他

メルクは他にもユニークな薬を保有しているため、MSDのMRとして活躍するときはその他の医薬品も販売しなければいけません。

・薄毛治療薬:プロペシア(一般名:フィナステリド)

髪の毛が抜けるとき、男性ホルモンが関わっています。特に男性ホルモンのうちジヒドロテストステロン(DHT)という物質が抜け毛に深く関与しています。そこで、ジヒドロテストステロンが作られないようにすれば、薄毛を治療できます。

プロペシアはジヒドロテストステロンの生成を阻害する薬です。これによって抜け毛を防ぎ、薄毛を治療できるようになります。

MSDのMRへ転職し、活躍するための準備をする

このように、多くの画期的な新薬を保有する企業がMSDです。競合の多い分野の薬を売る必要はあるものの、革新的な新薬がたくさんあるのでMR活動を行いやすいという特徴があります。

ただ、一般的な外資系企業のように営業成績が第一優先というわけではなく、自由度が大きいためにまったりした雰囲気の中でMRとして活動できます。自由度が大きいということは、仕事をサボるのも、工夫して大きな成果を出すのも本人次第だといえます。

製品創出力の高い外資系製薬会社がMSDであるため、やり方によっては飛びぬけた成果を出すことは十分に可能です。研究開発力では特出している会社であるため、あとは営業部隊がどう活躍するのかによって会社の業績が変わってきます。

画期的新薬の販売に携わりたい人の場合、MSDは非常に優れています。ここまで述べてきたことを理解し、MSDの特徴を把握した上で履歴書を書いたり面接に臨んだりしてみてください。そうして企業研究を実践することがMR転職で採用され、内定をもらう第一歩となります。


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