製薬会社のMRが他の営業職と大きく異なる点の一つとして、移動時間や待ち時間が非常に長いことが挙げられます。要は、非生産的な時間がたくさんあります。

この時間をどのように有効活用するのかによって、営業職として成果に大きな開きが表れたり、キャリア形成で違いが出たりするようになります。

MRとしてキャリアを形成するため、どのようなことを考えて隙間時間を有効活用していけばいいのでしょうか。ここでは、MRが行うべき空き時間での自己研磨について確認していきます。

MRには時間がたくさんある

MRは勤務時間を自由に決めることができます。朝に、いつから活動を開始してもいいですし、夜は何時に帰っても問題ありません。会社に出勤せず直行直帰であることは普通です。そのため、自分のライフスタイルにあわせた働き方が可能です。

そうした中、一般的なMRの労働時間はどれくらいなのでしょうか。医薬品卸に朝8:00に出向き、夜19:00まで働くとなると11時間労働になります。この中で実際にMRが医師や薬剤師などと面会している時間は1~2時間程度です。残りは車での移動や医師と面会するために待っている時間です。

例えば病院では医師が出てくるのを待つ「出待ち」を行いますが、何時間も待って1~2分の説明でおわることはよくあります。

このようにMRは面会していない時間が非常に長いです。仮に1日11時間働いている場合、商談している時間は多くても1日2時間ほどであることを考えると、1日9時間は営業活動に関係ない時間を過ごしているといえます。

月20日の勤務だと仮定すると、「9時間 × 20日 × 12ヵ月 = 2,160時間(90日)」もの時間になります。

90日分の時間を無駄に過ごしていることを考えると、この時間を有効活用しない理由はありません。優れたMRであるほど、空き時間を活用して自己研磨しています。

車の移動時間を有効活用する

まず、車で移動しているときに何をしているでしょうか。もし、単に車を運転しているだけであれば、時間を浪費しているだけだといえます。

車の中には基本的にあなたしかいません。誰の目もないため、このときは何をしても問題ありません。そのため、「次の面談でどのような話をするのか」「薬の要点を話せるか」などについて、声に出しながら練習することができます。

また、本を読むこともできます。さすがに紙の本を開いて読みながら運転するのは無理ですが、現在はオーディオブックといわれるものがあります。オーディオブックとは、本に書かれてあることを音声として聞けるようにしたものです。

他には、セミナー音声を車内で流しても問題ありません。

単に車に乗って運転しているだけであれば、営業職として時間を無駄にしながら勤務時間が過ぎていきます。一方で上記のことを実行すれば、移動中が「学びの時間」へと変わります。

待ち時間を有効活用する

また、出待ちを含め医師との待ち時間も有効活用しなければいけません。

社内とは違って、得意先で待っているときは行えるものが制限されます。さすがに、耳にイヤホンをつけてオーディオブックを聞くなどの行為はできません。スーツを着た人が病院やクリニックの中でイヤホンを付けていると、医師からすれば「あのMRは院内で音楽を聴いている」のように思われ、出入り禁止になります。

ただ、頭の中で復習するのは問題ありません。車で移動しているときに学んだことを反復したり、面会時に話す内容をシミュレーションしたりするのです。数字(ノルマ)を達成するための戦略を練っても問題ありません。

常に自分を磨くことを意識するべき

実際のところ、多くのMRは漫然と時間が過ぎていくのを待っているだけです。ただ、これでは営業成績が伸びなくて当然です。

空き時間を活用して「1年で2,160時間(90日)の勉強をしているMR」と「何もしていないMR」を比べたとき、前者の方が良い数字を残せるのは当然だといえます。「MRは待ち時間が多く暇だ」と嘆いている暇があるなら、その時間を有効活用すればいいだけです。

「仕事で上手くいったり、自らのキャリアをより良いものにしたりする」ことを考えたとき、「何も考えずに車に乗っていたり医師を待っていたりする」ことが重要だといえるでしょうか。もちろんそうではないため、二度と戻ってこない時間をどのように有効利用すべきかを考える必要があります。

それでは、どのようなことを勉強すればいいのでしょうか。MRである以上、疾患情報や自社製品の特性などは知っていて当然です。これらの知識がなければ、MRとして活動できません。

こうした知識を勉強して身に着けていることは大前提として、優れた営業成績を残せるMRになるためにはプラスの知識を習得する必要があります。

営業力を優先して鍛えるべき

MRは営業職であるため、率先して鍛えるべき能力として「営業力」があります。当たり前のことをいっているようですが、多くのMRが実践できていません。

例えば、MRは医師のタイプ(性格)に応じて話す内容を変えると、格段に話を聞いてもらえるようになります。具体的にどのタイプの人にどういう話をすれば心に刺さるのか、説明することができるでしょうか。

また、医師が無意識に行っている姿勢や手の位置などをあなたが真似すると、相手はこちらに対して好意を抱きやすくなるなど、「信頼関係を築くための普遍的な法則」がいくつも存在します。そうした法則をいくつ説明できるでしょうか。

これらについて整然と説明できる場合は、問題ありません。トップMRであれば、全員がこれら営業マンとして必要な知識を備えており、実践しています。

ただ、実際のところこうしたことを知らずに営業活動している人が大半です。そのため、数字(ノルマ)を達成できないのはある意味当然のことだといえます。

書店に行けば、これらのことが本にすべて書かれています。いってしまえば、本には「仕事で上手くいく秘訣」「成功するための方法」が全公開されています。しかも、あなたよりも多くの実績を残している人がノウハウをまとめて本として出しています。

そうした「優れた成績を残している人生の先輩」がノウハウを詰め込んだものが本です。そう考えると、本から学ばない営業マンはいつまで経っても二流のままだといえます。

もちろん、本を読むだけで満足してはいけません。本に書かれてあることを必ず実行しましょう。そうすれば、その手法が自分に合っているのかどうかを含めて必ず結果が分かります。そうして良いものは取りいれ、自分に合わない方法は無視するなど、自分独自のノウハウを蓄積しながら営業法を洗練させていくのです。

しかし、このようにして営業力を伸ばす努力をしているMRがどれだけいるのかというと、実際のところ非常に少ないです。

そのため、実はMRとして大きな成果を出すのは難しくありません。ライバルMRで営業力を本気で伸ばそうとしている人は少ないため、少し努力するだけで数字として営業成績に反映されるからです。

英語力を鍛える

また、中には英語力を伸ばすことを考える人がいます。例えば、外資系製薬会社であれば本社へ異動するためにTOEICの点数が必要になります。本社で活躍するためには、英語力が要求されるからです。

また、CRA(臨床開発モニター)などの異業種を考えている場合、英語を扱えると非常に効果的です。英語を話せるというだけで転職にプラスとなり、実際に働くときであっても英語を活用しながら活躍できます。

MRとして現場で活躍する場合、英語力は必要ありません。MRにとって、数字(ノルマ)を達成するときに英語力はそこまで重要ではないのです。

ただ、中には上記のようにMR以外のキャリアを考える人がいます。この場合、TOEICの勉強をするなど英語力を伸ばすための努力をMR時代に行っておくと非常に効果的です。

前述の通り、MRは自由時間が非常に多いです。そのため、英語を勉強する時間はたくさんあります。勤務時間中であっても、誰にも文句をいわれずに英語を学べるという非常に優れた立場にあることを忘れてはいけません。

これが実際に本社勤務になった後であったり、CRAとして働き始めた後だったりした場合、英語を勉強する時間は限られます。少なくとも、勤務時間内に英語の勉強をすることはできません。

こうしたことを考えると、MR以外のキャリアを考えている人はいまのうちに英語力を伸ばす努力をするべきだといえます。MRというだけで、他の人よりも多くの勉強時間を取れるため、それだけ有利だといえます。

もちろん、英語力を磨くとはいっても営業力の方が第一優先です。営業成績が悪ければ、それだけでキャリアを築くことができないからです。

どれだけ英語が堪能だったとしても、業績評価の悪いMRが本社に異動して活躍できるはずがありません。同じように、数値を残せていない人がCRAなど異業種に転職して優れた成績を残せるとは思えません。あくまでも、MRとしてそれなりの結果を残せていることが大前提です。

自己研磨をすべてのMRが考えるべき

ここまでのことを理解すれば、いかに多くのMRが時間を浪費しているのか分かると思います。そうした中、少しだけでもいいので意識を変えて移動時間や待ち時間を勉強にあてると、その後の活躍度合いが大きく違ってくるはずです。

営業マンとして、MRが理解しておくべきスキルは多いです。コミュニケーションや時間管理(タイムマネジメント)、プレゼン能力など、営業力とはいっても多岐にわたります。

ただ、これらのスキルを一度でも身に着けることができれば、製薬業界だけでなくあらゆる分野で応用できるようになります。

医薬品知識や医療情報を知っているのは当然のこととして、営業に関する本(オーディオブックを含む)を空き時間に読んだり(聞いたり)、次の面談内容のシミュレーションをしたりして隙間時間を効果的に活用しましょう。そうすると暇でしかなかった時間が充実するようになります。

日々、どのような意識で営業活動に臨むのかによって、その後の成果が大きく変わってきます。特にMRであるなら、空いている時間の活用法を考えるようにしましょう。


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