MRが転職での失敗を避けるためには必ず行わなければいけないことがあります。例えば、「これまでのスキルや経験を深く振り返る」「退職理由・志望動機を必死で考える」などです。

その他に、転職サイト(転職エージェント)に登録するというものがあります。自力で頑張ったり、友達紹介だけで面接を受けたりしても問題ありませんが、結果的に転職エージェントを活用した方が失敗を防げるようになります。

それでは、なぜ転職エージェントを活用した方がいいのでしょうか。また、転職サイトはどのような仕組みになっているのでしょうか。これについて確認していきます。

転職サイト(転職エージェント)の仕組みを知る

まず、そもそも転職サイト(転職エージェント)とは何なのでしょうか。

転職エージェントでは「あなたに対して一人のコンサルタントが付き、履歴書の内容やどのような会社へ応募するのかを含め、一緒になってアドバイス」してくれます。このとき、年収を含め求人先の会社との交渉も行ってくれます。

要は、転職支援の専門家があなたの代わりにすべてを行ってくれると考えてください。

※厳密には、転職サイトと転職エージェントは異なるサービスですが、ここでは同じ意味で説明していきます。

MR転職の場合、転職エージェントに付いてもらって交渉しなければ、良い転職を実現できません。MRは他の職種に比べて退職理由や志望動機などを突っ込まれやすく、ここでしっかり対策を練らないと転職で成功できないからです。

そのため、多くのMRが転職時に転職エージェントを活用します。このとき、転職サイト(転職エージェント)はすべて無料で活用できます。

転職サイト(転職エージェント)はなぜ利用が無料なのか

あなたに対して一人のキャリアアドバイザーがつき、アドバイスをしてくれるとなると、多くの労力がかかります。それにも関わらず、なぜ無料で利用することができるのでしょうか。

転職エージェントの場合、求人先の企業(製薬会社やCSOなど)に対して適切な人を紹介します。このとき、その人が無事求人先の会社から内定をもらい、本人も入社の意思を示して実際に働き始めた場合、成果報酬を受け取る仕組みになっています。

このときの成果報酬は年収の20~25%です。例えば、年収600万円でMRが他の製薬会社へ転職するとなると、「年収600万円×0.2(20%の成果報酬)=120万円」のお金が転職エージェント側に支払われるのです。

転職サイトにとってみれば、あなたの価値を最大限に引き出して良い会社に転職を成功させ、さらには高年収を実現させるほど報酬額は高くなります。そのため、これから転職しようとする人と思惑が一致するため、必死で支援してくれます。

特にMRは年収が高い職種として知られているため、製薬会社やCSO(コントラクトMR)は高額なフィーを支払う必要があります。

ただ、製薬会社やCSO(コントラクトMR)は大会社が多く、何もしなくても求人募集に応募が集まってくるように思えます。それにも関わらず、なぜ転職エージェントに依頼するのかというと、当然ながら理由があります。

会社が転職エージェントを活用し、非公開求人にする理由

製薬会社やCSOが求人を出すとき、多くは非公開求人にします。インターネットなどで検索することによって、誰でも見れるような形では求人を公開しないのです。

なぜ、製薬会社がそうした求人を公開しないのかというと、企業秘密に大きく関わるからです。

製薬会社にとって、どのようなプロジェクトを動かしているのか他会社に知られたくありません。ただ、MRとして医薬品業界に携わっていると、たとえ企業名が非公開であったとしても求人募集の内容から、どのような会社が求人を出しているのかおおよそ検討がつきます。

例えば、「皮膚科領域に特化した内資系企業のMR募集」「抗がん剤ミセル化の特殊技術をもった製薬会社のMR求人募集」などの文字があれば、どの会社の求人なのか一つに絞ることができます。そうした特徴をもつ製薬会社は一社しかないからです。

ここまで分かりやすくなかったとしても、求人票から企業秘密が漏れてしまうことはよくあります。

特殊な技術をもっていたり、オーファンドラッグ(希少疾病医薬品)のMR求人だったりする場合、そうした技術や薬をもつ会社は限られてくるため、特に推測されやすいです。

当然、CSOがコントラクトMRを募集するときであっても、クライアント(製薬会社)の意向をくみ取って非公開求人で出すことが多いのです。

要は、製薬会社やCSOが非公開求人を積極的に行う理由としては、企業秘密が外部に漏れるのをできるだけ防ぐことがあげられるのです。

そこで、製薬会社は転職エージェントに対して「どのような人材を募集したいのか」という内容を提示し、それに見合う人だけに応募してもらうようにします。そうすれば、非公開求人によって企業秘密を守りながらプロジェクトに必要な人材を集められるようになります。

転職サイト(転職エージェント)を利用するメリット

このように、転職サイトの活用は全員にとってメリットがあります。それでは、あなたが転職サイトを利用することによって、どのようなメリットがあるのかについてもう少し詳しく確認していきます。

年収や勤務地など、すべての交渉を代行してくれる

転職エージェントを利用する大きなメリットとして、前述の通り求人先とのすべての交渉を行ってくれることがあげられます。年収や勤務地、福利厚生を含めて求人先の会社と交渉してくれるのです。

自ら応募する場合、「給料の額をどうするのか」を含めて自分で交渉しなければいけません。こうしたとき、年収アップを実現するのは非常に難しいです。高い年収を提示しても問題ない理由(エビデンス)を製薬会社やCSOなどに提示し、そこから話し合わなければいけないからです。

そこで転職サイトのコンサルタントが入ることによって、ようやく対等な立場で年収や勤務地などについて交渉できるようになります。

また、求人への応募や面接のスケジュール調節を含め、これらも転職エージェント側が代行してくれます。日々の仕事で忙しい中、難しい交渉事だけでなく、こうした面倒な作業まで省けるようになります。

内定率が上がる

転職する場合、求人先の会社から採用されなければいけません。要は、内定を出してもらう必要があるのです。

ただ、履歴書・職務経歴書の内容が悪かったり、面接で退職理由や志望動機をうまく伝えられなかったりした場合、そもそも採用すらされません。

そこで転職エージェントを活用すれば、あなたのMRとしての価値から判断して、どのような求人に応募し、転職活動を進めていけばいいのかについてアドバイスしてくれます。上手くいかない理由まで教えてくれるため、結果として内定率が上昇するのです。

例えば、40代のMRが他会社への転職を検討しているとします。このとき、40代というだけで新薬メーカーは受け入れてくれません。大手であっても中堅であっても、新薬メーカーは40代MRの求人募集をほぼ出さないのです。

そこでこの場合、CSO(コントラクトMR)や製薬関連企業(医療機器メーカーや検査薬メーカーの営業など)を目指さなければいけません。

その中でも、例えばコントラクトMRを目指すときに勤務地限定や高年収を希望してはいけません。コントラクトMRで転勤なしを実現できるのは35歳までの若い人だからです。

40代で無駄に年収だけ高くて伸びしろのない人はそれだけで採用されにくいため、転職時にわがままをいっても受け入れてもらえないのです。実際、ベテランMRで内定をもらえる人のほとんどが全国転勤ありで年収へのこだわりがない人です。

これは、MR経験を活かして未経験の職種(CRAなど)へ応募するときであっても同様です。どのような戦略を立てて応募すれば採用されやすいのかについては、転職エージェントが知っています。

こうした裏事情を理解した上で転職活動をしなければいけません。ただ、これらの事情を自ら調べるのは現実的ではないですし、どのような求人に応募するのが適切なのかについては、転職サイトのコンサルタントから情報を仕入れるのが一番効率的です。

社員紹介による転職よりも失敗や後悔を防げる

また、中には社員紹介によって転職をする人もいます。このとき、複数社の求人に対して同時に応募するものの、「この求人は転職サイトにお願いして、この求人は知り合いからの社員紹介によって応募する」というように使い分けをするのです。

しかし、このような使い分けをしてもいいですが、社員紹介によって求人へ応募するよりもすべて転職エージェントに任せた方が転職での失敗や後悔を防げるようになります。

かつて、MRが他製薬会社へ転職するときは社員紹介によるメリットがたくさんありました。知り合いMRからの紹介によってそこの営業所長と少しだけカフェで会話し、その場で内定をもらうということが実際にありました。転職サイトに依頼などしなくても、容易に転職成功できたのです。

ただ、現在そのようなことはありません。社員紹介のメリットといえば、書類選考に通過するくらいです。その後の面接では、当然ながら退職理由や志望動機が聞かれます。このとき、いくら社員紹介だからといってあなたがひいきされることはありません。

もちろん、社員紹介では自力ですべて頑張る必要があるため、年収や勤務地の交渉を含めて自ら行わなければいけません。こうした場合、良い条件での転職はなかなか実現できないのです。

MRが転職するとき、求人先の会社は大企業になります。そのため例外が認められにくいため、転職エージェントを介した方が失敗や後悔を防げるようになるのです。

もちろん、すべてがこのケースに当たるとは限りません。稀にではありますが、中小製薬会社など「転職エージェントが取り扱っていない求人であるが、社員紹介によって応募して採用された」という事例が存在します。この場合、社員紹介によって転職に成功できた例外的なケースだといえます。

転職サイト(転職エージェント)を利用するデメリット

それでは、転職サイトを活用することのデメリットはないのでしょうか。当然ながら、すべてにおいてメリットがあるわけではありません。

以下に転職サイトを利用することについて、どのようなデメリットがあるのかを確認していきます。

転職エージェントに在籍するコンサルタントの質がバラバラ

どれだけ有名な転職サイトであったとしても、そこに在籍するコンサルタントの質は異なります。あなたの会社に在籍する営業マンをみても、仕事のできる人がいれば、そうでない人もいると思います。

これと同じように、優れた求人案件や転職ノウハウがどれだけ転職エージェント側にあったとしても、担当コンサルタントの質によってそれを活かせるかどうかが異なってくるのです。

そのため、運よく質の高いコンサルタントに当たることがあれば、微妙なコンサルタントがあなたの担当になることもあります。どのような人があなたの担当になるのかについては、運次第ということになります。

内定をもらったら、押し込まれる可能性がある

また、応募した求人先の会社から内定をもらった場合、その会社へ転職するように急かされる可能性があります。

転職サイトのコンサルタントとはいっても、要は営業職です。良い人材を求人先の会社へ紹介し、入社させることによってフィーをもらうことが自らの成果(営業成績)につながります。

そのため、あなたが内定をもらった時点ですぐに入社を決めるように手続きを進められる可能性があることを理解しなければいけません。

転職エージェントにとってみれば、あなたに対して大きな労力をかけて転職の段取りを進めていったわけです。そのため、最後の段階になって迷った結果、転職を断られたらすべての努力が無駄になってしまうのです。

転職に失敗し、後悔しないための秘訣

こうしたデメリットを理解したうえで、転職エージェントを活用する必要があります。そこで、以下のことに注意することによって、転職サイトの活用による転職での失敗・後悔をなくすことができます。

転職サイトは複数用いる

「質の悪いコンサルタントに当たる可能性がある」ということについては、複数の転職サイトを同時に活用することで防ぐことができます。

転職サイトを一つしか利用しない場合、ダメなコンサルタントに当たったときに転職で失敗してしまうという大きなリスクがあります。また、一つだけの登録であると、そのコンサルタントの対応が良いのか悪いのか判断基準がありません。

そこで、必ず3つ以上の転職エージェントを活用することによって、その中から自分との相性の良いコンサルタントだけを選ぶようにしましょう。

また、同じ転職サイトには何人ものコンサルタントが在籍しているため、申し出ることによって担当コンサルタントを変えることができます。こうしたことをしつつ、複数サイトを活用して担当コンサルタントを1~2人に絞るようにしてください。

他には、転職エージェントによって保有している非公開求人やパイプのある企業が異なります。これらを認識した上で、どの転職サイトのコンサルタントを活用するのか検討しましょう。

なお、転職サイトのコンサルタントを切りたい場合、明確にお断りの意思を伝えなくても、あいまいな返事をして放置しておけば問題ないです。これについては、転職サイトのコンサルタント側もあなたを放置することがよくあるため、お互いさまだといえます。

明確なお断りをしなければ、情報が欲しくなったときに再び依頼することができます。転職活動を一時中断させ、再開させたいときなどであってもこの手法を活用できます。

内定を急かされたら、強い意志で抵抗する

また、前述の通り求人先の会社から採用通知が出されると、当然ながら転職エージェント側として求人先に入社してもらいたいと考えます。しかしこのとき、まだ迷いがあって内定を急かされた場合、強い意志で抵抗するようにしましょう。

内定が出たといっても、必ず転職しなければいけないというわけではありません。一般的に内定から入社までの流れとしては、以下のようになります。

1. 内定が出され、雇用条件通知書(詳細な勤務条件が書かれた書類)が届く

2. 雇用条件通知書の中身を確認し、内容が問題ないか調べる

3. すべての条件に納得した場合、内定承諾して入社の意思を伝える

このとき、「3」まで行けば入社することになります。単に内定が出た段階では、転職する義務はないのです。そのため、押し込まれそうになったとしても、まだ納得していないのであれば返答を濁すようにしましょう。

転職サイトのコンサルタント側の意見ではなく、転職時はあなた自身の意見・意思を一番に優先させるようにしてください。

中には、内定保留として「実際に入社するかどうか」を待ってくれることもあります。ただ、内定保留を受け入れてもらえたとしても、待ってくれるのは1ヵ月程度なので、その間に採用を受けるかどうかを決めなければいけません。

内定保留をお願いする理由としては、「確かに内定はもらっているものの、本命企業の面接がまだ控えている」ことなどがあります。

こうしたとき、本命を諦めて先に内定が出された会社への入社を押し込まれてしまえば、転職したことへの後悔が残ってしまいます。これでは、転職成功とはいえません。そこで、内定保留まで視野に入れながら転職活動するのです。

もし、転職エージェントから「いますぐ入社しなければいけない」といわれた場合、そのような圧力に屈せず毅然とした態度で臨むようにしましょう。

転職サイトを活用し、転職での失敗を防ぐ

ここまで、転職エージェントのメリットやデメリットを解説し、どのようにして転職での失敗や後悔を防げばいいのかについて解説してきました。

自ら求人を探して応募してもいいですが、製薬会社やCSOを含め求人会社の情報は転職サイトが保有していますし、転職エージェント経由でなければ応募できない非公開求人が多数存在します。

また、社員紹介によって応募するときであっても、自ら年収や勤務地の交渉を直接求人先と行えるのかどうかを判断し、転職サイトの利用を軸に考えると転職で成功しやすくなります。

MRが転職するとき、「同じようにMRとして他会社へ転職するとき」であっても、「MR以外の未経験分野へ転職するとき」であっても、いずれにしても転職サイトを活用する人がほとんどです。その方が内定をもらえ、転職に成功する確率が高いからです。

こうしたことを理解したうえで、転職エージェントを3つ以上活用し、求人を確認しながら転職活動を進めるようにしてください。履歴書・職務経歴書や面接対策を含め、転職エージェントからのアドバイスを参考にしながら活動すれば、良い求人と巡り合えるはずです。


MRが転職するとき、求人を探すときにほとんどの人は転職サイト(転職エージェント)を活用します。自分一人で求人活動を進めた場合、頑張っても1~2社へのアプローチに終わってしまいます。さらに、自分だけで労働条件や年収、勤務地の交渉までしなければいけません。

一方で専門のコンサルタントに依頼すれば、これまでの企業とのつながりから最適の求人を選択できるだけでなく、あなたに代わって年収や福利厚生を含めてすべての交渉を行ってくれます。

特に製薬業界の場合、情報を表に出せないので非公開求人となっていることがほとんどです。そのため、MRの転職では転職サイトの活用が必須です。

ただ、転職サイトによって「外資系に強い」「中小の求人が多い」など特徴が異なり、保有している会社の求人が違ってきます。そのため複数の転職サイトを利用する必要があります。

以下のページで転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれ転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができるようになります。

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